
もし人として強くなりたいのであれば、2つの経験が必要だ。
まず一つは、孤独の中で自分と向き合う経験。
自分が何者で、どう生きたいのか、死にどう迎えられたいのかを考えるには、独りの時間を取り、そこで考え尽くさねばならない。
そこで得た答えこそ、これからの己の人生の指針となり、己の核となるはずだ。
そしてもう一つは、大切なものを守ろうとする経験。
孤独の中で得た答えを核に生きていく途中で、心から守りたいと思う者といつか出会う。
その者が辛い時、誰がその者を守るのか。支えるのか。
自分である。
確かにまだ強くないかもしれないが、守りたい、支えたいという思いこそが強さの原動力になる。
そして、自分ではなく他者を守ることで初めて、強さの扉が開かれる。
強さとは、己と他者から逃げずに向き合う者に与えられる”称号”なのだ。